私たちは社会課題の解決に向け
積極的に取り組んでいます。
国連は国際社会の共通目標として、17の「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals:SDGs)を決議しました。JRCSは海洋事業をはじめとした事業活動に真摯かつチャレンジングに取り組み、お客様にベストソリューションを提供すること、また、それを支える社員が自律的に成長できる環境整備と働き方改革を進めることによって、SDGsが対象としている社会課題の解決に取り組んでいます。
JRCSの取り組みに関連するSDGs
JRCSの具体的な取り組み
01 海洋産業・社会のために
- 船舶の耐用年数をのばす万全のサポートを提供
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国際物流において船舶は欠かせない存在です。しかし、建造のためにたくさんの資源やエネルギーを消費している事実から目をそらすことはできません。JRCSは、船に搭載されている当社製の機器・システムごとに点検整備計画を立て、点検結果に応じて、修理や換装、推奨部品への交換を行う万全のサポートを提供しています。船の寿命を延ばす取り組みによって、海洋に深く関わるメーカーとしての「つくる責任」を果たしてまいります。
点検整備を定期的に実施することで、大切な船が、より安全に、より長く使えるようになります。
- クリーンエネルギーのサプライチェーン構築の一翼を担う
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世界には、電力を使えない人が8億人もいると言われています。また、クリーンなエネルギーを利用できず、薪や石炭、木炭、動物の排せつ物を調理や暖房に用いている人は30億人にも上り、安全衛生や命のリスクに日常的にさらされています。JRCSは、次世代のクリーンエネルギーの製造・流通に関わる船や設備の建造に携わることで、世界中のすべての人が安心安全にエネルギーを利用できる社会の実現に貢献します。
SEP船(洋上風力発電施設建造)
SEP船(Self-Elevating Platform:自己昇降式台船)は、地球に優しい発電方法である洋上風力発電の風車建造に使われます。建造作業中は、風や波の影響を受けないように、脚を海底に降ろして船体を海面から浮かせます。これにはジャッキを制御する始動器盤などJRCS製品が不可欠です。
再生可能エネルギーの拡大を目指し、洋上風力発電に対する期待が高まっています。 液化水素運搬船
「すいそ ふろんてぃあ」は世界初の液化水素運搬船です。次世代のクリーンエネルギーとして注目される水素を安定的に供給するためのサプライチェーン構築に向けた実証実験に投入されました。本船には、JRCSの配電盤や機関監視盤、荷役監視盤などが搭載されています。
「すいそ ふろんてぃあ」で水素を海上輸送・荷役する実証実験は無事完遂。水素を当たり前に使える社会の実現に一歩近づきました。(提供:HySTRA) 再生可能エネルギーの拡大を目指し、洋上風力発電に対する期待が高まっています。 「すいそ ふろんてぃあ」で水素を海上輸送・荷役する実証実験は無事完遂。水素を当たり前に使える社会の実現に一歩近づきました。(提供:HySTRA)
- デジタルサービスで船員の業務負荷を軽減
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海運業界は乗組員の高齢化による担い手不足や、労働環境の改善などの問題に直面しています。これらの課題を解決するため、JRCSはデジタルサービス「infoceanus」(インフォシアナス)を提供しています。目指すのは、船で働く人々の働きがいと笑顔、そして若い世代が興味を持ってくれるような、魅力ある世界に変えていくこと。それが、海上物流を持続可能なものにし、世界の産業と暮らしを守ることにつながると考えています。
infoceanus commandはAIによる画像認識技術により、船舶の安全運航を支援するアプリケーション。
- 限りある海の資源を守る船舶の建造に協力
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地球の面積の7割を海が占めています。私たちはそんな「水の惑星」に暮らしているにもかかわらず、プラスチックゴミで海を汚し、魚の獲り過ぎで生態系を脅かしています。これらに歯止めをかけ、改善していくことは、私たちが将来にわたって海の恩恵を受け続けるためにも先送りにできません。JRCSは、海の美化や持続可能な漁業の推進を担う船舶への製品納入・就航後のサポートを通じて、海と海資源の保全に努めてまいります。
海面清掃船
海には流木や家庭ゴミ、海草類がたくさん浮かんでいます。環境や景観に悪影響を与えるだけでなく、船舶のスクリューにからまり、事故や故障を引き起こすことがあります。海面清掃船は、これらの浮遊物を船内に回収し、船舶の安全運航と海の水質改善につなげています。
海面清掃船「Dr.海洋」は事故などで流出した油も回収。JRCSは船内業務統合処理(船内LAN)システムなどを納入しました。 漁業調査船
海の生態系は短期的にも長期的にも変化します。海の資源を保全し、安定して利用するため、水温、潮流などの海洋観測や主要魚種の資源調査、魚群探知機を使った漁況予測などを行い、漁業者に情報発信しています。災害時には被災海域で海底探査を行うこともあります。
「陽光丸」は東シナ海を中心とする漁業に関連した海洋調査を行っています。(提供:国立研究開発法人水産研究・教育機構) 漁業取締船
海上で昼夜問わず密漁や違反行為の指導・取り締まりを行い、貴重な漁場や水産資源を守る役割を担っています。なかでも、北海道が運用する漁業取締船は、「北王丸」をはじめ4隻すべてに、主配電盤、集合始動器盤、機関監視盤といったJRCS製品が搭載されています。
稚内港を母港とする漁業取締船「北王丸」の3代目。4代目には北海道旗をもとにしたオリジナルカラーの盤を納入しました。 海面清掃船「Dr.海洋」は事故などで流出した油も回収。JRCSは船内業務統合処理(船内LAN)システムなどを納入しました。 「陽光丸」は東シナ海を中心とする漁業に関連した海洋調査を行っています。(提供:国立研究開発法人水産研究・教育機構) 稚内港を母港とする漁業取締船「北王丸」の3代目。4代目には北海道旗をもとにしたオリジナルカラーの盤を納入しました。
- 地域社会への貢献
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JRCSは1948年に漁船用無線機の販売・修理会社として創業して以来、山口県下関市を拠点に事業を展開してまいりました。特に製造工場が今日まで止まることなく稼働を続けてこられたのは、地域社会の理解があってこそと感謝しています。「誰もがずっと安全に暮らせるまちづくり」に取り組むことは、地域社会に対する恩返しです。そして、企業市民の義務でもあるという考えから、地元で行われるさまざまな活動に率先して協力しています。
地域の清掃活動
JRCSが本社と工場を構える下関は、海に囲まれた海運都市です。海の恩恵を受けながら事業を営む企業として、ボランティアで海岸清掃を行っています。また、豊浦事業所周辺のごみ拾いなど、豊かな自然を守る活動も実施しています。
海岸清掃には海のそばに住む社員や社内の釣りクラブの部員ら多くのボランティアが参加しました。 『傾聴』啓発のための出張教室・イベント
「キクホ」は『傾聴』をコンセプトに開発したJRCSオリジナルキャラクター。社員が傾聴力を発揮して、仲間の意見に耳を傾けるための見守り役です。傾聴の大切さを社会に広く伝えようと、保育園の出張教室や、県や市が主催するイベントに着ぐるみが出演しています。
「キクホ」が紙芝居の読み聞かせや、オリジナルソングを使ったダンスで「傾聴」の大切さを伝えています。 ベルマーク収集活動
あいおいニッセイ同和損害保険が行うベルマーク収集活動に協力しています。集約されたベルマークは、地域や被災地の学校へ寄贈され、設備や文具、児童書など学校用品・教材の購入にあてられます。さらに、開発途上国の教育援助活動にも役立てられています。
あいおいニッセイ同和損害保険より「ベルマークサポーター」の認定証を受け取るJRCSグループCEOの近藤髙一郎。(右) 地元スポーツの応援
ふるさと山口県を活動拠点とするウインドサーフィンプレーヤー、渡辺純菜選手とスポンサー契約を結んでいます。世界中の海を舞台に挑戦を続ける渡辺選手を応援することで、海の豊かさを守ることの大切さを広く伝えていきます。
JRCSのロゴを掲げてウィンドサーフィンのレースに臨む渡辺純菜選手。世界中の海で活躍しています。 海岸清掃には海のそばに住む社員や社内の釣りクラブの部員ら多くのボランティアが参加しました。 「キクホ」が紙芝居の読み聞かせや、オリジナルソングを使ったダンスで「傾聴」の大切さを伝えています。 あいおいニッセイ同和損害保険より「ベルマークサポーター」の認定証を受け取るJRCSグループCEOの近藤髙一郎。(右) JRCSのロゴを掲げてウィンドサーフィンのレースに臨む渡辺純菜選手。世界中の海で活躍しています。
02 社員のために
- 人を育て、会社も育つ職場づくり
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JRCSは「人を育て、会社も育つ」という人材理念を掲げています。モノづくりは人づくりであり、当社の成長はまさに「人」に掛かっています。お客様から信頼をしていただくために、社員は世の中の変化に合わせて必要な知識と技能を習得する努力を続けなければなりません。当社には社外の専門家が講師を務める「JRCS塾」などの学びの場や、資格取得等をサポートする自己啓発支援制度、正社員登用制度、事業所内託児所など、プライベートと両立しながら主体的に成長を目指せる制度があります。
事業所内託児所
社員食堂に隣接する「キクホランド」では、0~6歳の乳幼児を預かっています。オンラインで講師から学ぶ英会話教室やリトミックなど、子どもの成長を促すプログラムが充実。専属の保育士が常駐しているため、社員は安心して業務に集中することができます。
事業所内託児所を利用するのは女性とは限りません。男性社員はもちろん、祖父母が孫を預けるケースもあります。 育児休業制度
JRCSは「やまぐち子育て応援企業」を宣言し、男女がともに働きながら育児ができる環境づくりに努めています。女性の育休取得率は早くから100%を達成。男性の取得率も高水準に達しています。今後も制度の推進・定着に取り組んでいきます。
育児休業制度を活用し、パートナーと協力しながら、仕事と家事・育児の両立を目指す男性社員が増えています。 多様な働き方を支援する制度
入社と同時に10日間の年次有給休暇が付与されるため、安心して新生活をスタートできます。さらに年次有給休暇を1時間単位で取得できる制度、育児短時間勤務制度、介護・子ども看護休暇など、安心して仕事とプライベートを両立できる制度を整備しています。
年次有給休暇を1時間単位で取得できるなど、子どもを育てながら働きやすい制度が整っています。 全社員DX
製造部門の全社員にタブレット端末を提供しています。これにより、勤怠管理や各種申請はもちろん、オンラインコミュニケーションが可能になりました。作業上で確認すべき事柄が生じた場合も即座に課題を共有し、効率よく業務を進める環境が整っています。
製造現場を含む全社員にデジタルデバイスを提供。部門の壁を超え、課題解決に向けて迅速に連携できるようにしています。 副業制度
雇用形態にかかわらず、全社員の副業が認められています。社外で働いた経験をもとにJRCSでの業務能力を向上させること、そして、自律的に考え、行動し、社会で貢献できる人材に成長することが期待されています。副業準備金として一人最高5万円が支給されます。
サボテン農園での接客・販売など、副業制度を使って“二足のわらじ”に挑戦する社員が増えつつあります。 事業所内託児所を利用するのは女性とは限りません。男性社員はもちろん、祖父母が孫を預けるケースもあります。 育児休業制度を活用し、パートナーと協力しながら、仕事と家事・育児の両立を目指す男性社員が増えています。 年次有給休暇を1時間単位で取得できるなど、子どもを育てながら働きやすい制度が整っています。 製造現場を含む全社員にデジタルデバイスを提供。部門の壁を超え、課題解決に向けて迅速に連携できるようにしています。 サボテン農園での接客・販売など、副業制度を使って“二足のわらじ”に挑戦する社員が増えつつあります。