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プレスリリース

日本国内の海運・海洋産業を変革 阪九フェリーとJRCSが海運・海洋産業のデジタルトランスフォーメーションの推進で連携

 阪九フェリー株式会社(福岡県北九州市、代表取締役社長 小笠原 朗)と JRCS株式会社(山口県下関市、代表取締役社長 近藤 高一郎)は、日本国内の海運・海洋産業のデジタルトランスフォーメーションを通じて、新たなソリューションを共創し、船舶の安全運航のさらなる向上と、運航の効率化および船員の働き方改革に取り組みます。 さらに最新のデジタル技術を活用して旅客サービスのカスタマーエクスペリエンスを向上させます。

 内航海運は国内貨物輸送全体の約4割、石油、石炭、セメントなど産業基礎物資輸送の約8割を担う、日本の生活・経済活動を支える基幹的輸送インフラです。内航海運の船舶による輸送は経済性・効率性に優れた特性をもっており、さらに、同じ重さの貨物を運ぶ際に排出するCO2量はトラックの1/6以下と環境にやさしい輸送手段として、海運モーダルシフトのさらなる推進が急務です。
しかしながら、内航海運の実態は50歳以上の船員の割合が5割を超え、船員の高齢化と若手船員の確保・育成という課題を抱えており、人材不足による物流危機が進んでいます。

数値の出典:
国土交通省海事局 令和元年6月28日 内航海運を取り巻く現状及びこれまでの取組み
https://www.mlit.go.jp/common/001296360.pdf

 これらの課題を解決するために、阪九フェリーとJRCSは、船舶のデジタルトランスフォーメーションを加速し、内航船員という職業、そして内航海運業界を魅力あるものへと変えていきます。さらに業界が掲げる自動運航船の実現を見据えた新たなソリューションの開発と実証を行っていきます。

【ソリューションの概要】
 阪九フェリーとJRCSは連携し、以下の新たなソリューションの実用化を目指します。
 阪九フェリーは、実証フィールド(船舶)の提供、各ソリューションの検証および船舶運航管理の知識・ノウハウを提供し、JRCSは各ソリューションの開発・実証を行い、新たなソリューションをリリースしていきます。

1.エッジデバイスを活用した船員の働き方改革を推進
業務の効率化と突発的なトラブルに対応するため、レギュラーメンテナンス・トラブルシューティングにタブレット端末や最新のMRなどのエッジデバイスを活用し、船員の負担軽減および作業時間を大幅に短縮します。 2020年2月からトラブルシューティングの運用を開始し、その後のレギュラーメンテナンス・リモートアシスト等の機能を拡充し、船員の働き方改革を推進します。

2.自動運航船を見据えた運航支援システムの開発
国土交通省が掲げる2025年の自動運航船の実用化を見据えて、運航支援システムの検証を開始します。航行中は障害物や小型船舶などの航海計器では認識できない物体を認識する必要があり、これらの障害物や小型船舶をコンピュータービジョンの技術を用いて検出・特定し、船舶の安全運航を支援します。
2020年1月から状況認識システムのアプリケーション開発と実証実験を開始し、運航に関する意志決定を容易に行える運航支援システムの開発と自動運航アルゴリズムの検証にうつります。

3.コネクテッドベッセルと船内のインテグレーテッドシステムを検討
船内の機器のパフォーマンス情報を可視化し、機器の状態監視および予防保全を実現します。さらに船内機器の情報と気象海象情報を統合することで、省エネ運転や環境負荷の低減に貢献します。
また、船内には数多くの機器が搭載され、船員はさまざまな機器から必要な情報を確認することが大きな負担となっています。これらの課題を解決するため、船内の機器を統合するシステムを構築し、船員の負担軽減および労働生産性を向上させます。
2019年7月に開発したデータ伝送方式による船陸間通信(※)により、本船からのデータを収集しています。
このデータをもとに、2020年4月から、人工知能(AI)を活用した機器故障の予知保全モデルの開発に着手し、状態監視、予防保全を陸上で常時監視するアプリケーション開発を進めていきます。

※通信状況によってデータ量を自動判別し、適切にデータ送信を行うデータ伝送方式

阪九フェリー株式会社:
阪九フェリーは、1968年8月に神戸・魚崎~北九州・小倉間を結ぶ、わが国初の長距離大型カーフェリー航路として開設しました。
その後、泉大津航路の開設、神戸航路を六甲アイランドへ、北九州を新門司港へ移転し、現在、それぞれ1日1便運航しています。
2018年に就航50周年を迎え、長い年月をかけて船内は進化し、お客様に快適な船旅を提供し続けています。
また、環境問題が人類共通の重要課題との認識のもと、海洋・地球環境保全に努め、環境負荷の低減を推進し社会に貢献できる事業活動に努めています。
2020年3月・6月には新造船2隻を新門司―神戸六甲アイランドに24年ぶりに就航いたします。
これからも、長距離フェリーのパイオニアとしてさらなる海上ホテルを目指します。
https://www.han9f.co.jp/#

JRCS株式会社:
JRCSは、海洋に深くかかわる企業として成長を続け、常に市場を創造し、お客様のご要望やお困りのことを正確に把握し、お客様にとってのベストソリューションを積極的に提案して参りました。
変化し続ける時代の中で、あらゆる多様性を受け入れ、社員が多様な働き方を通じて、そのベストパフォーマンスを発揮し、そこから生まれる自由な発想と最先端のデジタル技術を駆使して、海上物流を縁の下から支えることでお客様を笑顔にしていくことが、JRCSのミッションです。
これからも私たちJRCSは時代の変化を感じながら、社員が笑顔であること、そして海洋に携わるすべての人たちを笑顔にするためにトランスフォーメーションを続けて参ります。
https://www.jrcs.co.jp

日本国内の海運・海洋産業を変革 阪九フェリーとJRCSが海運・海洋産業のデジタルトランスフォーメーションの推進で連携

【お問い合わせ先】
阪九フェリー株式会社 海務部 山口・西岡
TEL:093-481-6781
Email:tyamaguchi@han9f.co.jptnishioka@han9f.co.jp

JRCS株式会社 Digital Innovation LAB 益田
TEL:083-261-0212
Email: masuda_m@jrcs.co.jp

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